水分を多く含む潮風が、ハイカーの頰を打ちつける。日本の最北端、北海道稚内市の西に位置する礼文島。島北部のゴロタ岬に続くトレイル(小道)は未舗装で、一度雨が降るとぬかるみになる。それでも、左右に広がる高山植物のパッチワークがハイカーの心を鼓舞する。
【撮影ワンポイント】礼文島トレイル
風景をくっきりと写そうと、レンズの絞り値はf16から始めた。木々が少なく、遠くまで見通せる大地の広大さ。丘陵の標高差に感じる迫力。海と空の広がり。これらを追体験して欲しかった。難点は肖像権。訪れた人に撮影許可を得ては、道を先回りしたり後戻りしたりして絶景とともに撮影した。ご協力に感謝します。(角野貴之)
観光客が主に訪れるのは、南部にある標高225メートルの桃岩展望台。多くのハイカーがここからトレイルに入る。海の向こうに見えるのは、利尻島の利尻富士。8月はツリガネニンジン、トウゲブキ、チシマワレモコウ、イブキジャコウソウ、下旬からはリシリブシ、ハンゴンソウ、ヤマハハコ、チシマリンドウなどが島内各地で見頃だ。
うたわれた「世界的の好適地」
トレイルは利尻礼文サロベツ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル